そしてひきとりに…。
生まれ変わりました。
弦から直接振動を受け取るサドルとナットも交換、調整していただいたので音も潤いを取り戻しました。嗚呼うれしい。忙しい時期に大変な修復をしてくださったのは稲城市に工房をかまえる奥清秀さんです。
ありがとうございました。
どういう生い立ちかは知らないけどこのギターのヘッドには特殊な装飾が施されています。
今回依頼した指板は一枚の黒檀に生まれ変わりその上に並ぶフレットたちがまぶしい。
ボディの淵に沿って描かれる複数のライン装飾をパーフリングといいますが、実はこれ色の違う木をそれぞれ細〜く加工して何重にも重ね貼り合わせる神業なんですね。憶測ですがこの当時のギターでここまでパーフリングのラインの数が多いのは価値あるもしくはなにか特別なギターだった証ではないでしょうか。(だといいなぁ)
いずれにせよ、ウィーンの蚤の市にてこのギターの音そのものにふれたときそのあたたかさとまろやかさにしびれました。今日海を越えて匠の技により蘇ったその姿と音で人の心を動かせたらこれほど興味深いことはないでしょう。
近いうちコンサートにて登場することをご期待ください。
年内に仕上がってよかったですね。黒檀のネックが上品です。
ヘッドの形状と糸巻の並びがフェンダーっぽい?
19世紀の楽器なのに現代的な感じもしてお洒落!
レゴンディの序奏とカプリスが聴いてみたいです。
その通りです。なぜなら現代エレキギターで用いられるヘッドのこの形はシュタウファーが起源らしいですよ。